孤憤

2023-01-01から1年間の記事一覧

賢者の贈り物

1 Eve クリスマスイブにプレゼントを交換する習慣は、イエス・キリストが生まれる前兆を遥か東方の三人の宗教的司祭が知り、長い旅を経て、イエスの生誕地、ベツレヘムにたどり着き、そこに居た、乳飲み子を抱くマリアの前にひざまずき、その乳飲み子のため…

天下の大事は必ず細より作こる(韓非子:喩老篇)

1 Destiny 「どうしてなの?今日に限って安いサンダルを履いていた」 科学的に考えれば、全ての事象は確率によって支配されている。 全ての結果には原因が有り、この因果関係を逆手に取ると、とある結果を求めるのであれば、その原因を造れば良いことになる…

多様性を取り込む_その1

1 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 何度聞いても胸の奥にスーッと風が吹くような言葉だ。 夏目漱石の著書は、文学好きには人気のようだが、結構、長ったらしい割に、何が言いたいのかよく…

初心者でもできる!青色申告で年間30万円の節約(後編)

">1 会計ソフトの可能性 私の実家は会計事務所だった。税理士が少なかった当時では、ちょっと大きめの企業の顧問にでもなれば、安定した収入が得られたであろうが、父は、開業初心者や記帳アレルギーの事業者を連れてきては、その経理を手伝っていた。当然…

初心者でもできる!青色申告で年間30万円の節約(前編)

コロナ禍により蓄積された潜在的消費性向、記録的猛暑、そして18年ぶりのタイガースの優勝も重なり、世はまさに空前の好景気を迎えようとしている。 にもかかわらず、経営者たちは、利益の労働者への還元こそがさらなる利益の増加につながるという資本主義の…

ChatGPTと「惻隠」について議論してみる

1 唯々諾々(いいだくだく)−韓非子_八姦篇 まぁ、いわゆる「言いなり」と言うやつであるが、これも韓非子の出典である。 あまり良い用語として使われないのは、実際に主人の言うことを鵜呑みにして全く反論をしない状況は、主人にとっても従者にとっても不…

王冠を戴くに相応しい者

1 満足した豚であるより、不満足な人間であれ Chapter2の冒頭にあたり、まずは次の表を見てもらおう。 厚生労働省HPよりG7各国の賃金(名目)の推移(1991〜2022年) 世界経済は常に成長を続けている。 私が大学在学当時、中国のことを「遅れてきた巨人」イ…

タートルネックのマドンナ達

1 タートルネック(衣装のデザインで、首に密着する丸く高い襟) ⑴ 103万円の壁 その昔、主婦のパート収入には、103万円の壁というものが存在した。 103万円を超えると、夫の扶養親族として認められず、夫の税金が跳ね上がるため、妻はこの収入を超えないよ…

少子高齢化問題にアバタケカブラ(アブラカタブラ)

1 産めよ増やせよ 最近新聞、テレビ等の報道を見ていてどうしても耳障りな表現が有る。 「高齢化社会を支える為に出生率を上げなければならない。」 じゃあ、これから生まれてくる子供達は、自らの幸福追求よりも、身内か否かも定かでない高齢者の扶養を最…

大器は晩成、大音は希声

Cyndi Lauper 衝撃のファーストアルバム「She's So Unusual」 1 He's so unusual 1980年代、松田聖子・中森明菜を始めとするアイドルが大活躍、チェッカーズがデビューし、日本音楽会は、最盛期を迎えたと言えよう。しかし、そんな邦楽全盛期に負けず劣らず…

God save the loan kingdom 借金王国万歳!!

1 やっぱり異常⁈日本の借金 2023年5月12日 財務省の発表によると「国の借金」と言われるものの、累積額が1,270兆円を超え、ついに人口1億2200万人で割ると、国民一人当たり一千万円を超えることがわかった。一人当たりという事であるから、4人家族の人は、…

LGBTについては話せない

1 名前を言ってはいけないあの人 USJのアトラクションとして大人気の「ハリー・ポッター」。原作はハードカバー7巻に及ぶ長編小説である。この中で主人公ポッターの敵役となるのが、かつて圧倒的魔力により魔法使い達の世(魔法界)を、恐怖のどん底で支配…

韓非子2000年の悲運

1 性善説と性悪説 この言葉についてみだりに論じようとする人は、概ね知識が浅いというのが、私の経験上の印象だ。 性善説とは、「人間の本性は善である。」という考え方で、孔子の儒教路線を汲む、孟子が唱えた説。孟子以後は儒教の中心的思想となった。 …

Castling

1 Castling 韓非子は類稀なる国家運営思想を発案したが、それを君主に伝えることの難しさを強く嘆いている。これが宗廟に籠り、ひたすら世の理不尽を駆逐し、世の民の安寧を願っても叶わない「孤憤」となって記される。しかし、その強烈な憤激と既存の概念…

Article 9

1 「Article9」(アーティクルナイン) 今年の1月から日本は国連安保理事会に非常任理事国として参加することになっている非常任理事国は、各国の各ブロックから1国が投票等で選出されるわけであるが、アジア太平洋ブロックから日本はこれまで12回選出…